和歌山の南紀白浜・三段壁で自殺予防活動に励む藤藪庸一牧師の実践を脚色なく、淡々と描く異色のドキュメンタリー映画である。生活自立支援活動での共同生活、そして自立支援の一助としての弁当屋「まちなかキッチン」、などの日常風景がありのまま描かれている。自殺予防やその救出の現場は単純なサクセスストーリや綺麗ごとではなく、牧師自身の抱える答えのない日々の戸惑いと苦悩をそのまま描きだしていたのが印象的であった。そもそも自殺、自殺予防というのが合理的算段で解決できるものではなく、最終的には神の主権とその御手の中にある「いのちの崖」にかかわることであることが映像を通じて暗示しているように思えた。自殺予防にかかわる関係者、福祉関係者、キリスト教関係者ほか、「いのち」に直面するすべての方々にとって必見の映画である。
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